2008年10月アーカイブ

一時代を席捲した「業務改革」の進軍ラッパのような本。

章立ては
第1章 Desigin なぜその改革は成功しないのか
第2章 Organize あの改革はこうして成功した
第3章 Work 本物の改革はこうしてつくられる
第4章 Skill 本物の改革屋はこうしてつくられる
第5章 Will 自分自身を改革する
の5章からなり、章立てでわかるように、改革の成功要因と失敗要因の分析から始まり、改革をするための手法の紹介、改革の実行部隊の作り方と志気の高め方、そうして、さあ頑張ろう、といった流れである。

本書が刊行されたのが、2005年10月で、2005年といえば、アメリカのジョージ・ブッシュが2期目の大統領になって、その年のハリケーンのカトリーナがアメリカを襲って、その対応で、ブッシュ政権の人気が急落した年だ。
日本は、といえば、名古屋で「愛・地球博」が開催され、夏には郵政民営化を焦点に、小泉首相が衆院を解散、自民党が圧倒的な勝利をおさめ、10月には道路公団が分割・民営化された年だ。
まさに、「改革」大流行の年に発行されたわけだ。

なんで「ダライ・ラマ」なんだ?と思ったら、どうやら前作で恋仲になったラオス青年に大失恋したのが原因らしい。

前作は、かなりまとまりのない、純愛路線満載で、この旅行記はいったいどうなるんだ、ってな具合だったのだが、今回は恋愛ネタなし(もっとも、ダライ・ラマさま〜ってな具合はあるのだが)のチベット旅行記である。


チベットというところは、ググってみればわかるように、中国の自治区であるところと、インド領とに分かれていて、ダライ・ラマはインド領の方に亡命していて、今回の旅行記は、そのどちらも旅することになる。


チベット自治区では、インド領のダラムサラへの亡命を夢見るチベット人青年や、「もともとチベットは中国のものだから」と言う、近々、チベットの娘さんと結婚する中国人青年に会ったりして、それなりに今のチベットの置かれている状態を考えさせられたりするのだが、まあ、そうした生臭い話は、ちょっとおいておこう。

で、ダライ・ラマと面会できるかもしれないとわずかな期待を抱いて訪れたインドのラダックやダラムサラは民間のシャーマンと会ったり、ナグラン祭りのシャーマンにおもちゃの剣でどつかれたり、前世の記憶のある少女に会ったり、とか、それなりに様々なことはあるのだが、全体として静謐な印象を与えるのは、チベットという土地のもつ性格ゆえなのだろうか。


最後は、ダライ・ラマに会って、目出度し、目出度しになるのだが、このシリーズの中では、ドタバタ感の少ない旅行記であります。

「モロッコで断食(ラマダーン)」に続く、たかのてるこさんの旅本第4弾。

この人の旅本は、冊数を重ねるに従って、恋愛モードが高まっていくのだが、今回の「モンキームーンの輝く夜に」は、もう恋愛、恋愛、恋愛・・・・、と恋愛モード満開といったところである。

訪れる国は「ラオス」。
お決まりのように、「ラオス」ってのは? と、Wikipediaで調べると、


ラオス人民民主共和国(ラオスじんみんみんしゅきょうわこく)、通称ラオスは、東南アジアの内陸国。北西のミャンマーと中華人民共和国、東のベトナム、南のカンボジア、西のタイの5カ国と国境を接する。

といったところで、社会主義の国らしいのだが、他の社会主義国と同じく西側諸国とのつながりも必須となっているらしく、また、地理的な面からタイやベトナムとの関係ぬきにしては経済が立ち行かない状態のようだ。

で、今回は、恋愛の相手となるラオス青年(なんと10歳年下だ)に、ピエンチャンで、日本語で話しかけられるところがプロローグになっている。

今回は、最初から恋愛モード炸裂である。まあ、本編は、最初は、ピエンチャンの市場で、土産物店の親子に昼ご飯をご馳走になったり、途中で知り合った青年たちとビアパーティーに行ったり、と、いつもの人懐っこい筆者の旅で始まるのだが、途中、今回の純愛旅のお相手であるラオス人青年「シノアン」と出会ったあたりから、話は、どんどん、どんどん、恋愛モード全開になってくるのである。

前作の「サハラ砂漠の王子様」では、ちょっと場違いっぽい恋愛旅物語を演じた、たかのてるこさんの、文庫本3作目。

今度の舞台は、「モロッコ」である。

で、モロッコでどこなんだ?とWikipediaを見ると


「モロッコ王国(モロッコおうこく)、通称モロッコは、アフリカの国。首都はラバト。アルジェリアとサハラ・アラブ民主共和国(西サハラ)とスペインの飛び地セウタ・メリリャに接し、大西洋と地中海に面している。アフリカで唯一のアフリカ連合未加盟国。」

というところらしく、気候も温暖で、経済的にもアフリカ諸国の中では豊かなほうらしいのだが、日本人にはあまりなじみのない,
イメージの薄い国といっていいだろう。
(Wikipediaには「40才以上の人には「性転換のメッカ」という印象の強い国」といった表現があるが、私も40才以上だが、あんまりそんな印象は持たなかったぞ。)

そんなところで、何をするんだ、ということになるのだが、まあ、有り体にいえば、「断食(ラマダーン)」体験記とモロッコの田舎でのちょっとした純愛旅物語といったところ。

全体に、たかのてるこさんの旅本は、人との出会い(恋愛っぽいものも含めて)が中心で、食べ物には冷たいところがあるのだが、
今回の本は、「断食(ラマダーン)」が根底に流れているせいか、おやっと思う「食べ物」の話が今回は多い。

もともと、ラマダーンも、路線バスに乗り合わせて、地元の人の視線に逆らえず、一緒にラマダーンをやることになったのだが、その日のラマダーン明けの食事のシーンはこんな具合。


 混雑した店内をかき分け、兄ちゃんと席に着くと、すぐにイフタールのセットが運ばれてきた。早速、ハリラを飲んでみる。ハリラはすり潰した豆のスープで、とろみあるドロッとした舌触りだった。細かく刻まれたトマトやタマネギも入っていて、確かにお腹にやさしい感じのする料理だ。
 私はものスゴい勢いでパンを引きちぎってはハリラで流し込み、ゆで卵を口に押し込んでは、水をガブ飲みした。五臓六腑に食べ物と水分が染み渡っていく快感。

どうです。ちょっと「イフタール」が食べたくなるではないですか?

コモドゥス帝暗殺後の内乱の時代。 4年間の期間らしいのだが、これを長いととるか、短いととるかは、諸説あろう。

はじめに登場するのは、ペルティナクス。66歳の老将である。
キャリアはほんとの叩き上げ。解法奴隷の子として生まれ、シリアの軍団を振り出しに、最後は皇帝までのぼりつめるのだが、近衛兵の長官に裏切られて失脚。理由は、この長官レトーをエジプトの長官にしなかったから

「小事」にまで批判を受けてはならぬという想いで進めると、「大事」が実現できなくなる。大胆な改革を進める者には、小さなことには今のところは眼をつむるぐらいの度量は必要

で、次が、ディディウス・ユリアヌス。この人は、元老院階級に生まれた、根っからのエリート。
このライヴァルになったのが、ペルティナクスの妻の父でフラヴィウス・スルピチアヌス。
この二人は近衛兵の信任投票で皇帝の座を争ったらしいが、決め手は近衛兵へいくら金をわたすかだったらしい。
こんなことをやっていたら、皇帝の信頼が失せるのは、まあ当然で、案の定、皇帝の座を巡って、軍隊を握っていた将軍たちが名乗りをあげる。セブティミウス・セヴェルス、クロディウス・アルビヌス、ペシャンニウス・ニゲルの三人である(あー、名前長くて面倒くさい)。
勝者は、兵力の多いドナウ河防衛戦担当の軍団の支持を受けたセヴェルス。
やはり、実力主義の時代は、良くも悪くも実力(兵力)が決め手なのだね、と思わせるのだが、実は、アルビヌスもリゲルも、セヴェルスと戦うまでに時間を無駄に浪費していたりしたのが敗因になっていて、勝者は勝者なりに、単に兵力が多ければ勝てるというものでもないらしい。

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