北森 鴻 「桜宵」(講談社文庫)

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ビアバー香菜里屋シリーズの第2弾。

収録は

「十五周年」
「桜宵」
「犬のお告げ」
「旅人の真実」
「約束」

の5つ。


で、その中身はというと

「十五周年」は店の常連が、縁の薄い結婚式に招かれたことを端緒に始まる、すでに15年前に潰れた居酒屋にまつわる犯罪、と見せかけて・・・

そして表題作「桜宵」は、「香菜里屋へ行ってくれ」という亡き妻からのメッセージを受け取った託した夫が店に訪ねてくるが、そのメッセージに隠された妻の思いは・・・


といった感じで、あまり書くとネタばれが過ぎて洒落にならなくなるから、途中でやめておくが。どんでん返しの先に、さらにどんでん返しがあって、いやー、上手く騙されました、参りましたと、手練れの手品師の技に見惚れているような感覚で、うまうまと最後まで一気に読んでしまう。

そして、この短編に共通の「気になる料理」ってのが随所に出てきて、こいつもまた密かな楽しみではある。

例えば

「桜宵」は薄緑色(御衣黄)の桜飯

「犬のお告げ」の岩牡蠣(夏牡蠣)のガーリックバターかけ

と、思わず生唾を飲み込んで、どうかすると奥さんに作ってくれないか、などと無謀な頼みをしかねなくなってしまう。


なにはともあれ、香菜里屋のドアを開いて、ストールに腰掛けてみようではありませんか、ねえ。

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このブログ記事について

このページは、辺境駐在員が2008年12月 4日 21:16に書いたブログ記事です。

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